ロゴを作製する際の注意点
特注刻印は自分でデザインしたロゴを作製できますが、細かすぎるデザインは刻印自体が作れない事があります。
刻印自体は作れても、地金に打つと綺麗に打てない・力が必要になるがそうすると地金が変形してしまう等、実際に作業をする際に問題が起こる事もあります。
出来るだけ使いやすい刻印を作製するために、下記の注意点に当てはまっていないかチェックをお願いいたします。
1、希望のデザインより細くデータを作る

ロゴのイメージ

打刻は周りの地金を巻き込みながら凹むため、イメージと同じ太さで作ると、地金がめり込んだ分太く見えます。

デザインの時点で希望よりも細めにしておくほうが、地金のめり込みがあってもイメージが崩れにくいです。
2、ベタ塗りの部分は少なくする

線でできたハート

地金を横から見たイメージ図です。地金に刻印を打ち込む際、線が細いと軽い力で深く刻印できます。

ベタ塗りのハート

地金に刻印を打ち込む際、ベタ塗り部分全てに均等に力を加えないといけないので強めに打つ必要があります。ロゴの大きさによっては負荷で地金が変形する可能性があります。
3、長いロゴは分割する

ロゴのイメージ
長めのデザインです。刻印本体より大きいロゴは彫れないので、最大の辺に合わせないといけません。
直の場合

直は横幅15.0mm以内であれば作成できますので、この場合横幅8.0mmほどにすればちょうど良いかと思われます。大きいほど打刻の際に力が必要になり、地金に負荷がかかって変形するおそれがありますのでご注意ください。
曲・深曲の場合

曲と深曲は横幅5.0mmが最大なので、比例して縦サイズは0.8mmになります。全体で0.8mmだと小文字が0.3mmほどになってしまい、視認出来ません。
解決策:分割する

2分割すると、同じ横幅5.0mmでも縦サイズ1.4mmで作製できます。
4、文字の間隔は詰めすぎない

ロゴのイメージ

地金を横から見たイメージ図です。文字が凹み、文字ではない部分が残りますが、文字と文字の間隔が狭すぎると凸部分が細くなり過ぎます。しかし実際はここまできちんと残りません。

文字周りの地金は打刻の際につられて凹むため、凸部分はほとんどつぶれてしまいます。
解決策:ある程度の間隔を空ける

文字と文字の間隔を拡げていただければ、凹む部分・残る部分がはっきり出るので視認性の良い刻印になります。
5、白文(はくぶん)は文字を太くする

ロゴのイメージ
白文とは、打った時に文字が凸になり、文字の周りが凹む刻印をいいます。

原理は上記の4と同じです。打った際に凸部分が細くなるので、十分に文字が浮き出てきません。文字がつぶれたように見えてしまいます。

希望よりも文字を太くすれば、地金の巻き込みを踏まえても文字が十分に残ります。
地金をケーキのスポンジにたとえると
デザイン(打ち込む面)が細い刻印…スポンジにフォークを刺すイメージ。簡単にスポンジに刺さる。
デザイン(打ち込む面)が太い・広い刻印…スプーンの背でスポンジを押すイメージ。丸く凹みつつ、スポンジ自体が変形する。フォークよりも力が要る。
というイメージです。
刻印のデザインは視認性・作業性・耐久性に大きく関わってきます。デザインについてのご相談も承ります。